牛乳をこよなく愛するミルクマイスター高砂さん。これまでに飲んだ牛乳の種類は600種類以上というから驚きです。そんなミルクマイスターが、食卓にある定番からご当地モノまで、日本全国のおいしい牛乳をご紹介。実は、牛乳は熱中症予防や認知症予防の効果も期待できるそうです!
牛乳を楽しむための豆知識がたっぷり詰まった『ミルクの本』(自由国民社)よりエピソードを厳選してお届けします。
※本記事はミルクマイスター高砂著の書籍『ミルクの本』(自由国民社)から一部抜粋・編集しました。
(ミルクマイスター高砂/自由国民社)
牛乳を飲むとお腹ゴロゴロする方の牛乳との上手な付き合い方
牛乳を飲むと、どうしてもお腹がゴロゴロしてしまうという方は少なくありません。この主な原因は、牛乳に含まれる「乳糖」をうまく消化できないためで、これを「乳糖不耐」といいます。乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)の活性が体内で低下し、乳糖が消化されなくなると、こうした症状が現れます。ただし、似たような症状を引き起こす「過敏性腸症候群」もあるため、全てのケースが乳糖不耐とは限りません。また、牛乳アレルギーとは異なるので、混同しないようにしましょう。これはお酒のアルコールに対する反応に似ていて、お酒に強い人もいれば、すぐ酔っ払う人もいるように、個人差があります。牛乳と上手に付き合う方法をお教えします。
1 少しずつ飲む
一度にたくさん飲まず、少しずつ数回に分けてゆっくり飲むことで乳糖が分解しやすくなります。
2 温めて飲んだり、料理に使う
牛乳を温めることで腸への刺激が弱まり、ラクターゼの働きも盛んになります。ホットミルクやコーヒーはもちろん、シチューなど牛乳を使った料理もおすすめ。
3 毎日飲む習慣を付ける
毎日飲み続けることで、乳糖分解性の腸内細菌が増加して腸内環境が改善され、乳糖の分解や代謝を増進することが期待されています。
4 牛乳の代わりにヨーグルトやチーズを食べる
ヨーグルトは乳酸菌の発酵によって乳糖の20~40%が分解され、減少していますし、チーズは製造過程で乳糖の大部分がホエイ(乳清)に移行して、取り除かれています。
5 乳糖を含まない、含量の少ない乳飲料を試してみる
日本では乳糖の含量をあらかじめ減らした乳飲料も販売されています。好みにあった商品を探してみましょう。
おなかにやさしいミルク(南日本酪農協同株式会社)