
📰 元記事公開日:2026年07月15日
📝 概要:タイの研究チームが、通常は廃棄されるアラビカコーヒーの果肉(パルプ)から抽出したエキスに、肥満成人のコレステロール値を改善する効果がある可能性を『Frontiers in Nutrition』誌で発表しました。Hillkoff社の資金提供を受け、計79名を対象に実施された臨床試験です。
AIによる要約
コーヒー業界では、従来廃棄や堆肥化の対象であった「コーヒーパルプ」を付加価値の高い資源として活用する動きが活発化しています。本研究では、タイのチェンマイ大学、パヤオ大学、メジョー大学の研究チームが、Hillkoff社が提供する商用製品「Coffogenic」を用いた臨床試験を実施しました。
2019年11月から2020年6月にかけて行われた試験では、BMI25以上かつLDLコレステロール130mg/dL以上の成人79名を対象に、パルプ抽出液を1日2回(計75ml)摂取させた結果、24週間でLDLコレステロール値がベースラインから13.7%低下(プラセボ群は7.1%低下)しました。研究チームは、このエキスが小腸でのコレステロールミセル形成を阻害することで、食事性コレステロールの吸収を抑えるメカニズムを指摘しており、処方薬エゼチミブと同様の作用の可能性を示唆しています。
コーヒーパルプにはクロロゲン酸やポリフェノールが豊富に含まれており、近年ではPectCof社などの企業が投資を集めるなど、アップサイクル原料としての注目が高まっています。今回の研究は、コーヒーの副産物が健康増進に寄与する可能性を科学的に裏付けるものであり、コーヒー産業におけるサステナビリティと健康志向を結びつける重要な事例と言えます。