
📰 元記事公開日:2026年07月06日
🔗 元記事URL:https://www.nature.com/articles/s41598-026-61331-x
📝 概要:マレーシアのUTAR(Universiti Tunku Abdul Rahman)の研究チームが、使用済みコーヒーかす(SCG)を発泡軽量土(FLS)の部分的な土壌代替材として活用する可能性を検証。水セメント比0.6・0.8、SCG置換率0〜3%の条件下で強度・剛性・微細構造を評価し、0.8 w/cかつSCG 3%配合が最高性能を示した。
発泡軽量土(Foamed Lightweight Soil、FLS)は、低密度で施工性に優れたセメント系軽量材料である。マレーシアのUniversiti Tunku Abdul Rahman(UTAR)、Lee Kong Chian Faculty of Engineering and ScienceのYee Ling Lee、Kai Xun Chan、Siaw Yah Chong、Siong Kang Lim、Ooi Kuan Tan、Ming Han Limらの研究チームは、使用済みコーヒーかす(Spent Coffee Grounds、SCG)を乾燥土壌分の等体積換算で0〜3%置換する形でFLSに組み込み、その工学的特性への影響を調査した。
試験配合は水セメント比(w/c)0.6および0.8の2水準と、SCG置換率0、1、2、3%の組み合わせで設定された。評価項目は、フレッシュ密度、一軸圧縮強度(UCS)、応力-ひずみ挙動、割線弾性係数(E₅₀)、およびSEM-EDXを用いた微細構造観察である。
すべての配合において、フレッシュ密度は目標範囲である950〜1050 kg/m³を達成した。w/cを0.6から0.8に増加させることで強度・剛性が向上し、60日UCSは355 kN/m²から417 kN/m²に、E₅₀は約9,422 kN/m²から約10,036 kN/m²にそれぞれ増加した。さらに、SCGを最大3%添加することで、調査範囲内においてUCSおよび剛性がさらに向上した。
SEM-EDX観察では、Ca、Si、O、Al、Sに富む領域を含む水和セメント系マトリックスが確認された。ただし、EDX単独では特定の水和生成物の相同定に限界があるため、形態および元素に基づく推定として扱われている。
総合的に最良の性能を示したのは、w/c 0.8かつSCG 3%の配合であり、廃棄物由来の改質材としてSCGをFLSに低添加量で活用する技術的可能性が示された。本研究の資金提供はなく、SCGは地元のコーヒーショップから提供されたものを使用している。