📝 概要:米ボストン小児病院らの研究チームが、糞便微生物叢移植(FMT)を用いてピーナツアレルギーを持つ成人のピーナツ耐性を高める臨床研究を「Science Translational Medicine」で発表しました。15人の成人患者を対象とした試験で、健康なドナーの腸内細菌をカプセルで投与したところ、全体で15人中6人に改善が見られ、数粒のピーナツを食べられるようになりました。また、胆汁酸塩の代謝がアレルギーを抑える免疫細胞の増加に関与していることが初めて示されました。
AIによる要約
米ボストン小児病院などに所属する研究チームは、糞便微生物叢移植(FMT)がピーナツアレルギーを持つ成人のピーナツ耐性を高めることができるかを調査した研究結果を、Science系列誌の「Science Translational Medicine」に発表しました。ヒトの食物アレルギー改善に対して腸内細菌を用いた治療の効果を実証した初めての研究となります。
試験にはごく微量のピーナツにも反応する成人15人が参加し、健康な腸内細菌叢を持つドナーの便から作成された凍結カプセル36個を数時間かけて服用しました。その結果、4カ月後の調査で抗菌薬の前処置なしのグループでは10人中3人が、事前に抗菌薬を投与して自身の腸内細菌を減らしたグループでは5人中3人に改善が見られ、全体で15人中6人が数粒(反応が出るまでに4粒を超える)のピーナツを食べられるようになりました。安全性の問題は報告されていません。
さらに研究チームは、なぜ効果が出るのかというメカニズムについても調査を行いました。効果が出た参加者の血液中では、効果のなかった参加者と比較して胆汁酸塩が増加していることが確認されました。移植された善玉菌が、小腸で脂肪の分解や吸収を助ける胆汁酸塩をより強力に代謝し、その代謝物を介してアレルギー反応を抑える免疫細胞「経口免疫寛容」の仕組みを立て直しているとみられています。今後は、効果の確実な検証と有望な菌のプロバイオティクス化に向けて、より大規模な臨床試験が不可欠であると強調されています。
※本記事のスコアはAIと独自の評価基準による自動評価です。評価基準は複数の観点から総合的に判断しており、随時見直しを行っています。